余禄　「英国でおいしい食事がしたければ… /　毎日新聞

　写真はBRITISH MADEから　

　　　

余禄　英国でおいしい食事がしたければ…

毎日新聞　2019年3月15日　東京朝刊

「英国でおいしい食事がしたければ、１日に３度朝食を食べればいい」は英作家モームの言葉という。伝統的な英国風朝食をほめる意味もあるが、今やもっぱら英国の料理のまずさを皮肉る引用句として名高い

▲「世界３大失敗料理の３位はスパイスを入れ忘れたインドカレー、２位はワサビを入れ忘れた日本のすし、１位は英国料理」。こんなふうにジョークでからかわれてきた英国料理だが、もちろん英国人がみな味オンチなわけではない

▲その証拠に「料理人が多すぎてはスープもだいなし」ということわざがある。日本の「船頭多くして船山に登る」と同じだが、そういえば最近もみんなでこねくり回しているうちに何だかわけの分からぬ味になったスープがあった

▲欧州連合（ＥＵ）からの離脱をめぐり大混乱の英議会である。ＥＵとの修正離脱合意案が否決された翌日は、合意なき離脱を拒む案が可決された。これで離脱延期の公算が大きくなったようだが、むしろ混迷はますます深まっている

▲驚くのは英経済の破局を招く合意なき離脱の容認派が４割を超えたことだ。ＥＵとの離脱合意を否定する議員と、合意なき離脱を拒む議員とが共に多数派をなしたのも無責任な話である。先行きは当人たちにも見通せない迷走劇だ

▲スパイスもワサビもあらん限りぶち込んだようなごった煮のスープ、さて英国人は食欲を感じるのか。英国料理をからかってきた他国民も今までの無礼を反省して、英国民の味覚の健全を信じるしかない。


　　　　　　
　　イギリスのＥＵ離脱は「料理人が多すぎてはスープもだいなし」か～！さぞエリザベス女王もやきもきされていることでしょうね。2012年ロンドンオリンピックなんてポール・マッカートニーやらMr.ビーンも連れて来て国が一丸となって運営していたかに見えたんだがね。

　　計16ケ国ある英連邦王国にも有形無形の影響があるだろうし第一、世界経済にも大きな損失を与えるんじゃーないのかな？そこにいくと日本なんて平和そのものでもないか？今日の毎日新聞には下の政治風刺漫画も出ていた（笑）。

　　　
　　簡単な説明。右上は2020東京オリンピックの競技施設での誘導・案内などに制定されたピクトグラム。
上の左は、自民党・菅官房長官（70歳）で右は自民党・安倍総理、総裁（64歳）。下は自民党・二階幹事長（80歳）。