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余禄  この時期、NHKラジオ第1から「夏休み子ども科学電話相談」が流れると…  / 毎日新聞

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「大人は、だれも、初めは子どもだった。しかし、そのことを忘れずにいる大人は、いくらもいない」
サンテグジュペリ「星の王子さま」)
  
  車に乗ってラジオのスイッチを入れ、ふと「夏休み子ども科学相談」が聞こえてくると、ほのぼのとした幸せが広がる。ひとつの質問に対して最後まで聞きいておきたくなるので目的地に着いてもしばらくそこで聴いておくこともある(笑)。
 
 そうか今、放送しているんだ。回答する先生方も四苦八苦で、ついつい大人言葉になってしまい、その後に女子アナが子供言葉でうまくフォローすることもあるよね。明日にでもNHKラジオ らじる★らじるを点けてみるかな。


余禄 この時期、NHKラジオ第1から「夏休み子ども科学電話相談」が流れると…

毎日新聞  2018年7月29日 東京朝刊  

 この時期、NHKラジオ第1から「夏休み子ども科学電話相談」が流れると、感心したり、くすりと笑ったり、猛暑をよそに心持ちが和らぐ。夏休みの間、甲子園で全国高校野球大会が開かれる前後の時期、平日午前中に放送される

 ▲先日驚いたのは、千葉県の小学3年生男児の質問だ。「重さってなんであるんですか」。答えは「見えないヒッグス粒子というのがあって、プールの中を歩く時の水のようにまとわりつき、物が動きづらくなるのが重さ」。5年前のノーベル物理学賞の解説レベルだった

 ▲奈良県の小学2年生女児の質問は「無限の1個前は何ですか」。お母さんは「無限は無限やで」と答えたそうだ。回答は「数えられる無限と数えられない無限があります。数えられる無限が無数に集まった町をイメージして。その中は全部無限」。お母さんは正しかった

 ▲アナウンサーが「分かったかな」と念押しした後の沈黙がおかしい。子どもたちの地方なまりも何だか懐かしい。電話口の向こうに赤ちゃんの泣き声が聞こえて、またほっとする

 ▲子どものニュースは、いじめ、虐待、事故など暗い話が多い。でも、子どもの声をたくさん聞くと、活力を吹き込まれる。同時に、大人のようなそんたくをしない真っすぐな問いに、はっとさせられる▲「大人は、だれも、初めは子どもだった。しかし、そのことを忘れずにいる大人は、いくらもいない」(サンテグジュペリ「星の王子さま」)。この夏休みが、子どもの王国であってほしい。

   

 

正時のニュースが流れる間が休息の時間。司会者と談笑する小菅正夫先生(左)もいれば、
次の相談の資料に目を通す篠原菊紀先生(左から2人目)も=2014年8月、望月麻紀撮影

「ラジオ:子ども科学電話相談 舞台裏は大わらわ」2014年08月15日のブログ記事は 
  こちら 






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