福本論説委員どの、これはとても分かり易いです。こんな印象はずっと持っておりましたが、小生の頭の整理もやっと出来ました。下の晋子さんに、百合三さんは耳障りの良いことばかり並べていますね。有難うございました。
ウラから目線 「返済」の幻想= 福本容子
毎日新聞2017年10月2日 東京夕刊
いきなりですが、例え話を。
晋子さんは、100万円の年収で、150万円の暮らしをしている。オーバーする50万円は、友人の黒銀さんが無利子で貸してくれる。甘えの末、借金の山は2000万円だ。
いつか生まれてくる子が、返してくれるかな。でも、東京五輪までに借金やめます、と宣言した過去が。しぶしぶアルバイトの追加で年収を110万円まで増やすことにした。150万円の暮らしはそのままで。
ここで質問です。晋子さんはバイトで得た10万円を、2000万円ある借金の返済に回せるでしょうか?
ノー。バイトで年収が110万円に増えても、150万円の暮らしを続ける以上、40万円の穴が開く。過去の借金を返すなんて、とても無理。毎年友人に借りる額が、今の50万円から40万円に減りはするけど、借金頼みに変わりはない。2000万円は減るどころか、毎年40万円、増え続ける。
さて、選挙になると決まり事のようににぎわう消費税論議。今回は、安倍晋三首相が突然、2年後の増税で増える収入の使い道を変えたい、だから選挙ね、と言い出した。
増税分を「借金の返済ばかりでなく、少子化対策などの歳出により多く回したい」(安倍さん)って。
え? 借金のへ・ん・さ・い!?
消費税率を8%から10%に上げて得られる5兆円は、例え話のバイト代10万円にあたる。収入アップでもなお毎年、友人から借金しないと生きていけない晋子さんのように、10%への増税後も、国が高齢者の医療や介護の費用を支え続けるには、年17兆円ほど借りる必要がある。返済に回せるお金など1円も出てこないのだ。
「返済」という言葉によって、あたかも使えるお金があるかのような幻想を生む。すると、そのお金、もうちょっと子どもへの投資に回してもいいよね?となる。
幻想に惑わされ、新しい支出をするとどうなるか。もちろん、次世代に押し付ける借金が増える。
おっと。突如、バイトはやだな(増税凍結)、という百合三さんの出現。100万円の収入のまま150万円の暮らしを続けるというの?
それにしても、もっとバイト代を増やそうとか、暮らしを切り詰めようとか、当たり前の選択を語る政治家がいないのはなぜ?(論説委員)
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