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高齢者大学の21日目  「石のこころ」

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 今日で去年からの 木のこころ木のこころ その2「塔」木のこころ その3「城」、に続いての4回目の青山先生の講義だった。

 下の表でみるとピラミッドは石灰岩だが東西南北の誤差はわずか5~6cmだそう。万里の長城は花崗岩、パルテノン神殿はローマンコンクリートと大理石、マチュピチュはカミソリの刃も入らぬほどの隙間なしの石積み、エアーズロックは砂岩、タージマハルは総大理石などなど。人類が最初に手にした材料が石と木だということ。


  
日本の城郭の石積みは
1.野面積み(のづらづみ)・・・自然石をそのまま積み上げる方法である。加工せずに積み上げただけなので石の形に統一性がなく、石同士がかみ合っていない。そのため隙間や出っ張りができ、敵に登られやすいという欠点があったが排水性に優れており頑丈である。

2.打込み接ぎ(うちこみはぎ)・・・表面に出る石の角や面をたたき、平たくし石同士の接合面に隙間を減らして積み上げる方法である。関ヶ原の戦い以後、この手法が盛んに用いられた。野面積みより高く、急な勾配が可能になる。  

3.切込み接ぎ(きりこみはぎ)・・・方形に整形した石材を密着させ、積み上げる方法である。慶長5年(1600年)以降、隅石の加工から徐々に平石にまでわたるようになり、江戸時代初期(元和期)以降に多用されるようになった。石材同士が密着しているので排水できないため排水口が設けられる。

と発達を遂げたという。

    


  
 休憩を挟んで、木のこころ その2「塔」の時に動画装置の故障で観ることが出来なかった「五重塔はなぜ倒れないか」のDVDを鑑賞したが終わったら学級生から拍手が起ったのは皆が感動したということだろう。

   
 千年の時を超えて受け継がれてきた匠の技は、現代社会に大きな影響を与え、建築技術のさまざまな分野に新鮮な刺激を与えている。世界最古の高層木造建築・法隆寺の五重塔はいま、新しい時代の光を浴びて立っている。

 ・プロローグ
 高さ200mを超える超高層ビル群
 法隆寺の五重塔と日本各地の五重塔
 関東大震災で壊滅した東京下町、その焼け野原に立つ浅草・浅草寺五重塔
・五重塔の源流
 インドの大ストゥーパ、中国・朝鮮の層塔
・日本の五重塔独自の展開
 奇数の多層塔
 法起寺・薬師寺三重塔
 東大寺の100mを超える巨大な七重塔
 吉野の談山神社十三重塔
 平安京にそびえ立っていた百を超える五重塔
・法隆寺五重塔の模型を製作した宮大工・棟梁
 その組立作業を通してみる飛鳥工人の技法
・五重塔心柱の変遷
 掘立て柱であった法隆寺五重塔
 心柱の下を切断した東寺五重塔
 二層目の床に心柱を建てた海住山寺五重塔
 心柱を四層目から吊り下げた日光東照宮五重塔
・法隆寺五重塔の模型を使った振動実験
 新潟中越地震と同じ震度6強に揺れる五重塔
・エピローグ
 各地に立つ五重塔の風景
(撮影協力)
飛鳥寺/教王護国寺/談山神社/日光東照宮/法隆寺/薬師寺/海住山寺/最勝院/東大寺/長谷寺/室生寺
(語り 江守 徹)   発行 井上書院

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