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余録:旧暦10月というから新暦では少し先になるが… / 毎日新聞

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イラストは素材goodから   

 さあ、クリスマス商戦前のハロウィーン特売。ん?隣の大国からはハロウィーンの爆買いはあるのかな?家電でもドラッグストアーでもちゃーんとチャイニーズのハートを鷲掴みにしているよ。ハロウィーンを売り込まない手はないよね。このお祭り、国の許可がいるのかな?(笑)

  

余録:旧暦10月というから新暦では少し先になるが…

毎日新聞 2015年10月23日 00時53分(最終更新 10月23日 00時53分)

 旧暦10月というから新暦では少し先になるが、西日本では「亥(い)の子(こ)」、東日本では「十日夜(とおかんや)」という行事があった。どちらも子どもたちが縄を結んだ石や、わら鉄砲と呼ばれたわらの棒を持ち、家々を回りながら地面をたたいてはやし立てた

▲「亥の子の晩に祝わん者は 鬼産め 蛇産め……」というのが亥の子のはやし言葉だから、結構こわい。家の人から餅や菓子をもらったら「繁盛せい 繁盛せい」と合唱し、もらえぬ時はこうだ。「貧乏せい 貧乏せい」

▲亥の子は10月の最初の亥の日、十日夜は10日に行われ、その年の農耕を終える一種の収穫祭だった。子どもらは豊凶を左右する神の化身で、餅や菓子は供(そな)え物とみなされたらしい。さてこの季節、そう聞いて今の人が思い浮かべるのは今月31日のハロウィーンだろう

▲もともとはケルト人の収穫祭と悪霊払いで、米国ではお化けや魔女に仮装した子どもたちが家々を脅してお菓子をもらう風習となった。それが日本ではここ数年、もっぱら若者の仮装イベントの広がりや関連グッズの売り上げ急成長で注目されるハロウィーンである

▲商魂(しょうこん)が生んだ輸入行事といえばバレンタインデーが思い浮かぶ。だが昨年はついにハロウィーンがその売り上げを追い抜いたとか。この時期、街を飾るのはカボチャの頭や魔女の帽子である。ネットやスマホでは工夫をこらしたカップルや家族の仮装写真が行き交う

▲外来行事であれ、人々が楽しみ、商売が繁盛するのは結構である。ただ冬に向かうこの季節、似通った行事で子どもらを喜ばせ、実りをもたらす神に感謝したご先祖に思いをめぐらすのもよかろう。

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