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本 / 第153回芥川賞 『火花』 又吉直樹 著

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 写真はテレビ「ザ・プロファイラー 」出演時の又吉直樹  氏   

 

 大ベストセラーを突っ走っている『火花』を読んだ。小父さんには哲学的に思ったり禅問答のように感られた。ストーリー的に盛り上がるのは半分から先じゃーないかな?

 恥ずかしながら、お笑いコンビ「ピース」の漫才を一度も見聞きしたことがないし、最近の漫才って全く知らない。ところがこの題材はどこまでも漫才の真骨頂の追求なんだな。そこで主人公=又吉が師匠と仰ぐ・徳永は例えば「アブラカタブラ」みたいな意味不明の呪文のようなことばかりいつも言っている。どうも若者や芸人どうしの言語がその中に含まれているのかも知れないのだが・・・。

 上のテレビで観た時は、又吉ってふざけ好きな男の印象を持っていたが、この本の主人公は 真っ当な常識人、又吉が真面目人間に見えてしかたがなかった。

 芥川賞の選評が文藝春秋に載っているが、又吉直樹を推したのは、宮本輝川上弘美山田詠美小川洋子、むしろ否定的なのは、高木のぶ子堀江敏幸村上龍島田雅彦奥泉光の各氏。石原慎太郎氏が第114回~第146回まで選考委員であったが、小父さんが目にしたのは、毎回毎回、「文学になっていない!」という感じでどれもこれもボロクソにけなしていて腹が立ったが、今回はそこまでの否定はないようなので好感が持てた。

 でも、又吉直樹君、漫才と小説家の二束のわらじを履けるかな~、小説の主人公のように不器用だったらお笑いを止めなくても休止くらいしていた方がいんじゃないかな。彼小父さんの息子と1週間違いの同年だ(笑) 


      

上の番組で、左から司会の岡田准一氏、又吉氏、作家の綿矢りさ氏(わたや りさ)と文藝評論家の高橋 源一郎氏太宰治論。  

  

あらすじ
売れない芸人・徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人・神谷と電撃的な出会いを果たす。徳永は神谷の弟子になることを志願すると、「俺の伝記を書く」という条件で受け入れられた。奇想の天才でありながら、人間味に溢れる神谷に徳永は惹かれていき、神谷もまた徳永に心を開き、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。

登場人物
徳永(とくなが)本作の主人公。お笑いコンビ・スパークスのメンバー。熱海の花火大会で、神谷と出会い、弟子入りを志願する。
神谷(かみや)お笑いコンビ・あほんだらのメンバー。天才肌で奇抜な発想を持ちながら、人間味に溢れているが、人付き合いが悪いため、他の芸人の間では悪名高い。
山下(やました)徳永の相方。徳永とは、中学時代からの友人。大林(おおばやし)神谷の相方。喧嘩っ早く、かつては地元で不良と恐れられ、徳永が住む隣町でも有名な存在で、神谷共々芸人の間で悪名高いが、情に厚い。
真樹(まき)神谷と同棲している女性。徳永からは、恋人だと思われていたが神谷は否定している。

単行本の累計発行部数は209万部を突破した。村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を抜き、芥川賞受賞作品として歴代1位、文藝春秋刊行物として歴代2位の単行本部数となった。~wiki


     

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