毎日新聞 2012年08月31日 01時20分
スペインの郵便ポストは普通、黄色。でも、ある地域は赤だ。地中海の西の入り口、ジブラルタル海峡。そのスペイン側の先端にあるイギリスの飛び地である。
東京都千代田区の半分よりちょっと広い土地に2万8000人ぐらいが住む。1713年のユトレヒト条約でイギリスの海外領土になり300年。だけど領有権を主張するスペインとの間で、まだ衝突が起きる。
今年も、スペインの漁船が近くにやってきて、追い払うのにイギリスの海軍まで出動する騒ぎがあった。イギリスのエドワード王子夫妻がエリザベス女王の即位60年記念でジブラルタル訪問を決めたこともあり、スペインのソフィア王妃はエリザベス女王の祝賀昼食会を欠席してしまった。
領土の問題は、なかなか時間がかかるのだ。だから、国と国の決定的な関係悪化に発展させない仕掛けづくりが肝心になる。
ジブラルタルとスペインとイギリスには、共通の旗が掲げられている。青地に黄色い星の欧州連合(EU)旗。領土や歴史の認識で火種いっぱい、のヨーロッパが第二次世界大戦後、築き上げてきた大きな仕掛けだ。お陰で、G20(主要20カ国・地域)とか世界貿易機関(WTO)とかいった国際試合になると、「チーム・ヨーロッパ」で強い影響力を握る存在にのし上がった。
そういえば、ロンドン五輪の後、中国では「ルールも審判も、中国に不公平」といった不満が目立ったそうだ。ん? あの人も似たような文句を……。「五輪を支配しているのはヨーロッパの白人で彼らは勝手にルールを変える」。東京都知事の石原さんだ。
確かに国際オリンピック委員会(IOC)の理事会は15人中、ヨーロッパ勢8人に対しアジアは2人。地域で対抗を、とは言わないけれど、悔しければまとまってみな、の声が聞こえるような。
高校時代の世界史の授業はチンプンカンプンで寝ていたのじゃーなかったかな?しかし、映画『エリザベス:ゴールデン・エイジ』を観たり、第二次世界大戦下におけるドイツによるフランス占領や、ナポレオン戦争においてドイツが占領された歴史にふれるにつけ、今の日本と韓国や中国の関係と比べてヨーロッパは、どうして仲良くやっていけるんだろう?といつも不思議な印象を持っている。ドイツとフランスが肩を組んでいるんだから・・・
いや、そもそも国の仕組みこそがヨーロッパにあって、他国からほとんど荒らされていない日本の方が世界史的には珍しいのじゃーないのかな?
と言うことはやねー、第二次世界大戦における日本の構想「大東亜共栄圏」や宇宙人・総理が熱弁をふるう「東アジア共同体」って間違った方向ではないってことかい? 日本の行く末は、これからの若い人や有能な政治家に期待しよう!また だったりして。
いずれにしろドイツとフランスの関係を世界が真似しなければ、何も始まらないということだろうね。どうもイギリスは火中の栗を拾わないで得をしてきた嫌いあり。
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