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余録:7年前、当時ロシア首相だったプーチン氏は石炭… / 毎日新聞

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 映画007ゴールドフィンガー(1965年日本公開)では悪党を裏切った女性は全身に金粉を塗られて殺される    
 

  


余録:7年前、当時ロシア首相だったプーチン氏は石炭…

毎日新聞 2015年03月05日 02時30分

 7年前、当時ロシア首相だったプーチン氏は石炭大手メチェル社の脱税疑惑を暴露し、企業幹部の会合を病欠していた社長をこう非難した。「回復しないなら医者を送って始末せざるをえない」

▲聞いた者は「医者を送って始末する」の言い回しに殺りくを意味する秘密機関や軍の隠語を思い浮かべたという。ソ連時代の情報機関KGB出身のプーチン氏の脅しはテレビやネットで世界に流れ、ニューヨークでも上場されていた同社の株価は40%近くも急落した

▲首相にすれば威圧をジョークで味つけしたのかもしれない。だがその2年前には政権批判していたロシアの元保安庁員が英国で怪死し、国内でも反政府の言論で有名な女性記者が暗殺されている。疑惑が政権に向けられた中、笑いも凍りつくブラックジョークである

▲で、今度は首都中心でプーチン政権のウクライナ政策を批判してきた野党指導者ネムツォフ氏が射殺されるという事件である。先ごろモスクワで行われた追悼デモには何万人もが参加、政府批判の言論が逼塞(ひっそく)する近年のロシアにあって久々の大規模街頭行動となった

プーチン大統領は事件後直ちに犯行を非難、自ら捜査の指揮をとるとの声明を発表した。政権側からはロシア社会の混乱を狙った謀略との見方が流される一方、被害者はロシアのウクライナ介入の証拠を入手していたとの説も飛び出る。まさに情報の百鬼夜行(ひゃっきやこう)である

▲何か事があれば、まずは謀略や情報操作に身構えたくなる現代ロシアの虚々実々(きょきょじつじつ)である。まるで社会全体が秘密情報機関になったような不透明さと暗さ、そして疑心暗鬼(ぎしんあんき)はさていったい誰のせいか。


  

  007ゴールドフィンガーは小父さんの高校時代に夢中になった映画だが、ロシア人が次々に怪死していくと、ついつい東西冷戦時代にはアメリカ・中央情報局(CIA)と一、二を争う組織と言われていたKGBの存在をイメージしてしまう。真相はどこまで行っても出てこないと思うが、こんな気味の悪い国と北方領土交渉なんかやって日本が得するとは思わないね。

  もし、万一いくつかの島が返還されるとしてもその代償としは莫大な日本からのむしり取りがあるだろう。欧米とロシア双方にいい顔しても世界の信用は無くなっていくよね。


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