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神戸市立博物館
クロード・モネ 《睡蓮の池、夕暮れ》 1916/22年 初来日!幅6mのモネ「睡蓮」 本展"最大"の注目作は、縦2m、幅6m におよぶモネ「睡蓮」の大作!夕暮れ時の微妙な色合いをたたえた睡蓮の池が、視界いっぱいに広がります。今回が待望の初来日です。油彩・カンヴァス 200×600cm
クロード・モネ 《陽のあたる積み藁》モネは、1880年代から刻々と移りゆく自然の様相を描き分けることに取り組みました。何度も描いたモティーフである〈積み藁〉も、そういった画家の関心に連なる作品です。逆光の中でクローズアップされた主題と斬新な構図、抽象的な色面構成が印象的な作品です。1891年 油彩・カンヴァス 60×100cm
フィンセント・ファン・ゴッホ 《サント= マリーの白い小屋》ファン・ゴッホは、パリで印象派の絵画に触れて明るい色彩を獲得した後、1888 年から2年間、アルルで制作に専念し、画家としてのピークを迎えます。地中海の街、サント=マリー・ド・ラ・メールは、ファン・ゴッホに強烈な色彩を追求するきっかけを与えました。本作品では、表現主義の先駆けとも言える強く深遠なる色彩が圧倒的な印象を残しています。1888年 油彩・カンヴァス 33.5 ×41.5cm
ポール・セザンヌ 《サント=ヴィクトワール山》「近代絵画の父」とも称されるセザンヌは、印象派の明るい色彩に感化される一方で、独自の堅牢な空間表現を探究しました。セザンヌは、故郷エクス=アン=プロヴァンスのこの山を、生涯をかけて何度も描きました。最晩年の本作品では、水彩のように瑞々(みずみず)しい大ぶりのタッチが、色彩と空間を緊密にまとめつつ、画面に躍動感を与えています。1902/06年 油彩・カンヴァス 63×83cm
アンリ・ルソー 《X氏の肖像(ピエール・ロティ)》正式な美術教育を受けていないルソーは、税関吏の仕事に就きながら絵画制作に励みました。本作品では、複数のモティーフを同一画面内に収めるフレーミングに関し、ジョルジュ・メリエスの映画の影響も指摘されています。平面的な画面で同時代の前衛画家たちを魅了したルソーの絵画は、パリの視覚文化の息吹も伝えているのです。1906年 油彩・カンヴァス 61×50cm
エドヴァルド・ムンク 《冬の夜》ムンクは1900年から翌年にかけての冬にクリスチャニア(現オスロ)の近郊で制作しました。本作品は、この時に描かれた風景画の一枚です。複雑な地形の湾岸が青を基調に描かれ、白い雪が輝いています。厳寒の冬の夜が醸す陰鬱な気分が、曲線と直線が響きあう装飾的な画面に表現されています。1900年 油彩・カンヴァス 81×121cm
パウル・クレー 《スーパーチェス》グリッド状の構造は、1914 年頃から晩年にいたるまで、クレーの作品に繰り返し登場します。本作品では、小さな四角い立体の集まりでチェス盤が構成されており、精緻な印象とは裏腹に、平面性と空間性が不思議に混在しています。1937 年 油彩・カンヴァス 121×110cm
今、兵庫県立美術館ではスイスの画家フェルディナント・ホドラー展をやっているのだが、やはりこちらの方が有名な画家がたくさん並んでいるのでチューリヒ美術館展に足が自然に向いた(笑)。いやー、美術の教科書を見ているように知った人、知らない画家や彫刻家がどんどん出てくる。興味深いのが、例えばゴッホやムンクにゴーギャンと今まで知っているイメージと違うタッチのものが並んでいる。所謂、世界的な大作はこれらの後に描かれた到達点なのか?
今日も黒柳徹子さんと江原正士さんの音声ガイドを聞きながら館内を歩いたが、一人の画家の作品ではないからか終わりがけにも退屈にならずに珍しく余力が残った。鑑賞と歴史ほかが頭に焼き付けられるにはあと何回か通わなければだめだろう?(笑)。ウィークデイなのに観覧者はけっこう多かった。
帰りに近くの神戸市役所の花時計に立ち寄ったら、阪神淡路大震災から20年の追悼が紫のパンジーと白色のシロタエギクで「絆」「1月17日」という文字で植え込まれていた。