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しあわせのトンボ:サンダルからブーツ=近藤勝重 毎日jp

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 サンダルからブーツな写真があった(笑)  

   

  


毎日新聞 2013年08月23日 13時32分

 歳時記はぼくが一番よく手にしている本かもしれない。調べ事ではなく、気ままにめくっている時にいつも思うのは、日本の自然の多様性と日本人の豊かな自然観だ。例えば風一つでも、春風/春一番/風薫る/南風/秋風/野分き/木枯らし/空っ風……と四季折々の風にそれぞれ名称がついている。こんな国が他にあるだろうか。

 日本が熱帯と寒帯の間の温帯にあり、かつ大陸の東側、大洋の西側という位置ゆえの複雑微妙な気候に、自然も一体化して多様性を極めたのだろう。併せて日本人の感受性も豊かになっていったのではなかろうか。

 しかしそんな日本の天気が、近年どうもおかしい。今夏など、40度前後の猛暑に加え、豪雨も少雨の地方もあって、異常気象もいいところだ。「暑さ日本一は○○」とか、猛暑ビジネスの盛況ぶりといった話題はしばしばテレビのニュースのトップを飾ってきた。それはいいとしても、異常気象とその対策についての情報はどうなんだろう。地球の発熱状態については、高気圧や海水温の情報もさることながら、経済活動とのかかわりなど、もっと論じられていいように思える。

  
   隅田川リバーサイドに林立する高層マンション群〜写真はブログローリングウエスト(^-^)>♪逍遥日記からお借りした  

  

 文明が進めば人間は自然に手をつけ、経済活動はますます盛んになる。このことは海からの風をさえぎって、湾岸部に林立する大都市の高層ビル群を見れば瞭然だ。

 経済成長。何とおおらかな響きをもって聞こえることか。アメリカなども環境より景気の国であるらしい。しかし地球が受け入れられる経済活動の規模は、すでに限度を超えているのではなかろうか。それが各国による温暖化対策のそもそもではなかったのか。次世代を見据えた「持続可能な開発」というテーマは今、どうなっているのか。

 このあと日本は長い残暑で、秋は惜しむ間もなく去っていく。春も長く残る寒さのせいで、やはり短く感じられる。放送局で働く知り合いの女性が、いみじくも言ったものだ。

 「サンダルをぬぐとブーツなんです」

 すでに四季は二季になりつつあるということか。(専門編集委員)




 全くそうだね。ニッポンが日本じゃーなくなっていく。四季が薄れたら泉谷しげるの名曲“春夏秋冬”も歌えなくなる(笑)。近藤勝重さんのお話は車で出勤している時よく聞いた。サンデー毎日の編集長もされていたようだ。関西訛りだったかな?最近聞いていないので忘れてしまった。

 しかし「サンダルをぬぐとブーツなんです」なんて川柳でも詠めそうだね。


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