オウム真理教・麻原彰晃・・・ネットから
毎日新聞 (サンデー毎日)2022/7/19 05:00 有料記事
世の中、インチキ宗教がゴマンとある。それを見きわめるのは「カネ集め」のやり方。母親は「汚いカネ集めをする宗教はインチキ。そばに行くな」と教えてくれた。
確かに、宗教ビジネスは儲(もう)けなければならない。建物や仏像の維持保全、人件費も必要だ。
たとえば江戸時代、ボロ儲け?したのが「御開帳」。秘仏を公開して、お賽銭(さいせん)を集める。
信州の善光寺が江戸で御開帳をした時、2万両の賽銭が集まり、現在のカネに換算すると約16億円ほどらしい。その「御開帳」がインチキ商法と言われないのは多分、多くの信者に対してごく普通に払える「お賽銭」を求めるからだろう。神様の「御利益」は平等だ。
「ベラボーなカネを求める宗教はインチキ!」と母親が教えてくれたので「極限のお布施」を要求するオウム真理教に出合った時、彼らのインチキにすぐ気づいた。
安倍晋三元首相が奈良市内で参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した事件。殺人容疑で送検された元海上自衛官の山上徹也容疑者は「母親がある宗教団体に入信、高額なカネを納めて破産した。宗教団体に〝恨み〟を抱き、団体のトップを狙ったが難しかったので、団体と親しい安倍元首相を狙った」などと供述したと報じられている。
供述が本当なら、母がその宗教団体に出合ったばかりに彼の人生はめちゃくちゃになった。いかなる理由があろうと暴力に訴えることは許されない。だが、その犯行動機も分析しなければならない。
その宗教団体は「旧統一教会」(韓鶴子総裁=現・世界平和統一家庭連合)だ。旧統一教会は韓国が発祥で多くの信者はその〝尊い〟教えを信じているが、1980年代、この団体は「霊感商法」で話題になった。人の不幸を巧妙に聞き出し、「この商品を買えば、祖先のたたりは消滅する」などと訴え、法外な値段で壺(つぼ)、印鑑などを売りつける。
容疑者の母は99年に祖父の家を売り払い、2002年に自己破産したと報じられている。1999年といえば、故・文鮮明教祖の説教集7冊が合本された1冊3000万円の『聖本』(教祖のサイン入り)を日本の信者がこぞって購入したと騒がれていた時期と重なる。
安倍さんはこの宗教団体と特別親しかったのか?
ただ言えることは昨年9月12日、旧統一教会系の「天宙平和連合」(UPF)の集会に安倍さんがビデオメッセージを寄せ、「今日に至るまでUPFとともに世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆さまに敬意を表します」と発言している。
本当のところを「元首相」に聞きたいが、それもできない「悲劇」である。
まき・たろう
1944年生まれ。毎日新聞に入社後、社会部、政治部を経て『サンデー毎日』編集長に。宇野宗佑首相の女性醜聞やオウム真理教問題を取り上げる。現在、毎日新聞客員編集委員。ブログに「二代目・日本魁新聞社」がある
江戸時代の「御開帳」の裏話を聞いたは初めてだか、私はこの年になるまで汚いカネ集めをする宗教に出逢わなかったのはラッキーだったんだろうね。現在の普通の日本人は正月やお宮参り等々は神社に参って、葬式は仏式で、特に最近の若いカップルは十字架の前で結婚式を挙げても、親も止めたりしない。実に清潔な宗教とのお付き合いなのかな?(笑)。日本では汚いカネ集めと言ったらオレオレ詐欺で、合法的なカネ集めをするのは政治家じゃないか?(笑)。
今の日本で金権政治という「言葉」はすたったようだが、アメリカの上院選なんてのは「1議席に献金50億円超 トランプ氏の影、金権選挙に拍車 アメリカン・デモクラシー 漂うマネー・惑う票」なんてのも大新聞のタイトルで見かけた。クワバラクワバラ・・・
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毎日新聞 (サンデー毎日)2022/7/19 05:00 有料記事
世の中、インチキ宗教がゴマンとある。それを見きわめるのは「カネ集め」のやり方。母親は「汚いカネ集めをする宗教はインチキ。そばに行くな」と教えてくれた。
確かに、宗教ビジネスは儲(もう)けなければならない。建物や仏像の維持保全、人件費も必要だ。
たとえば江戸時代、ボロ儲け?したのが「御開帳」。秘仏を公開して、お賽銭(さいせん)を集める。
信州の善光寺が江戸で御開帳をした時、2万両の賽銭が集まり、現在のカネに換算すると約16億円ほどらしい。その「御開帳」がインチキ商法と言われないのは多分、多くの信者に対してごく普通に払える「お賽銭」を求めるからだろう。神様の「御利益」は平等だ。
「ベラボーなカネを求める宗教はインチキ!」と母親が教えてくれたので「極限のお布施」を要求するオウム真理教に出合った時、彼らのインチキにすぐ気づいた。
安倍晋三元首相が奈良市内で参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した事件。殺人容疑で送検された元海上自衛官の山上徹也容疑者は「母親がある宗教団体に入信、高額なカネを納めて破産した。宗教団体に〝恨み〟を抱き、団体のトップを狙ったが難しかったので、団体と親しい安倍元首相を狙った」などと供述したと報じられている。
供述が本当なら、母がその宗教団体に出合ったばかりに彼の人生はめちゃくちゃになった。いかなる理由があろうと暴力に訴えることは許されない。だが、その犯行動機も分析しなければならない。
その宗教団体は「旧統一教会」(韓鶴子総裁=現・世界平和統一家庭連合)だ。旧統一教会は韓国が発祥で多くの信者はその〝尊い〟教えを信じているが、1980年代、この団体は「霊感商法」で話題になった。人の不幸を巧妙に聞き出し、「この商品を買えば、祖先のたたりは消滅する」などと訴え、法外な値段で壺(つぼ)、印鑑などを売りつける。
容疑者の母は99年に祖父の家を売り払い、2002年に自己破産したと報じられている。1999年といえば、故・文鮮明教祖の説教集7冊が合本された1冊3000万円の『聖本』(教祖のサイン入り)を日本の信者がこぞって購入したと騒がれていた時期と重なる。
安倍さんはこの宗教団体と特別親しかったのか?
ただ言えることは昨年9月12日、旧統一教会系の「天宙平和連合」(UPF)の集会に安倍さんがビデオメッセージを寄せ、「今日に至るまでUPFとともに世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆さまに敬意を表します」と発言している。
本当のところを「元首相」に聞きたいが、それもできない「悲劇」である。
まき・たろう
1944年生まれ。毎日新聞に入社後、社会部、政治部を経て『サンデー毎日』編集長に。宇野宗佑首相の女性醜聞やオウム真理教問題を取り上げる。現在、毎日新聞客員編集委員。ブログに「二代目・日本魁新聞社」がある
江戸時代の「御開帳」の裏話を聞いたは初めてだか、私はこの年になるまで汚いカネ集めをする宗教に出逢わなかったのはラッキーだったんだろうね。現在の普通の日本人は正月やお宮参り等々は神社に参って、葬式は仏式で、特に最近の若いカップルは十字架の前で結婚式を挙げても、親も止めたりしない。実に清潔な宗教とのお付き合いなのかな?(笑)。日本では汚いカネ集めと言ったらオレオレ詐欺で、合法的なカネ集めをするのは政治家じゃないか?(笑)。
今の日本で金権政治という「言葉」はすたったようだが、アメリカの上院選なんてのは「1議席に献金50億円超 トランプ氏の影、金権選挙に拍車 アメリカン・デモクラシー 漂うマネー・惑う票」なんてのも大新聞のタイトルで見かけた。クワバラクワバラ・・・
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