東宝映画ヤマトタケル ヤマタノオロチ
毎日新聞 2021年1月15日 東京朝刊
日本のヤマタノオロチのような多頭ヘビの神話は、古代メソポタミアの7頭ヘビ、ムシュマフをはじめ世界的に分布する。ギリシャ神話に出てくる9頭のヒュドラは有毒、うち一つの頭は不死という凶暴な怪物だ
▲他の頭も切れば傷痕から二つの頭が生えてきた。英雄ヘラクレスはその傷口を焼いて再生を防ぎ、不死の頭は地中に埋めて大岩で封じ込めた。倒したヒュドラの毒は武器に利用したヘラクレスだが、結局はこの毒で自分も命を落とす
▲任期切れまで1週間での弾劾訴追(だんがいそつい)も、何やら再生を阻む大岩の封印と見えなくもない。米連邦議会議事堂乱入をめぐる米下院のトランプ大統領弾劾訴追決議である。トランプ氏は2度目の弾劾訴追を受けた米史上初の大統領となった
▲選挙結果を認めない支持者に議会への行進を促した演説などを「反乱の扇動」とする同決議だ。採決では共和党からも10人が賛成に回った。ことが選挙結果の暴力的転覆という“猛毒”では、与党議員ものみ込めないということだろう
▲ただ上院の弾劾裁判は大統領の任期満了までに開かれる見通しはない。裁判開始はその退任後となるが、民主党があくまで有罪評決を求めるのはトランプ氏の再出馬を封じる狙いだろう。氏とその支持勢力の生命力はヒュドラ並みか
▲なにしろ従来の米国の理想や民主政治の原理をあざ笑う毒気を米社会に浸透させたトランプ政権だった。それを退治する側も米社会の分断の深化、固定化という中毒症状にのみ込まれぬように願いたい。
プロレスでの場外乱闘は、たぶんシナリオがあってそれを演じているようだが、6日に起きたトランプ支持者の議事堂乱入事件はトランプ氏の筋書きにあったのかなかったのか?ほんとヤマタノオロチか聞くところのヒュドラみたいだね。
2~3日前のテレビで、日本の歴史上の人物どうしの会話で民主主義が成熟しているのは英国か米国か?という問いに「米国だ」と回答したことに対して即座に「英国だ」と言い返したという。「なぜならば、英国の首相は一人も暗殺された者がいない」とのことだったんだって。あ~、子供の頃からのアメリカへの豊かな文明へのあこがれの夢は消え去ってしまったね。さて、今の子供達はどこの外国にあこがれを持っているんだろう?永世中立国スイスでもなさそうだし・・・(笑)。
上は、『ホーム・アローン2 ロスト・イン・ニューヨーク』の一場面。マコーレー・カルキンさん演じる主人公のケビンが、当時トランプ氏が所有していたプラザホテル内で、ロビーへの道順をトランプ氏に尋ねるシーンでそのトランプ大統領の出演シーン“改編”にマコーレー・カルキンさん(40歳)が賛同して論争になっているんだって(笑)。動画あり。~ Huff Post
毎日新聞 2021年1月15日 東京朝刊
日本のヤマタノオロチのような多頭ヘビの神話は、古代メソポタミアの7頭ヘビ、ムシュマフをはじめ世界的に分布する。ギリシャ神話に出てくる9頭のヒュドラは有毒、うち一つの頭は不死という凶暴な怪物だ
▲他の頭も切れば傷痕から二つの頭が生えてきた。英雄ヘラクレスはその傷口を焼いて再生を防ぎ、不死の頭は地中に埋めて大岩で封じ込めた。倒したヒュドラの毒は武器に利用したヘラクレスだが、結局はこの毒で自分も命を落とす
▲任期切れまで1週間での弾劾訴追(だんがいそつい)も、何やら再生を阻む大岩の封印と見えなくもない。米連邦議会議事堂乱入をめぐる米下院のトランプ大統領弾劾訴追決議である。トランプ氏は2度目の弾劾訴追を受けた米史上初の大統領となった
▲選挙結果を認めない支持者に議会への行進を促した演説などを「反乱の扇動」とする同決議だ。採決では共和党からも10人が賛成に回った。ことが選挙結果の暴力的転覆という“猛毒”では、与党議員ものみ込めないということだろう
▲ただ上院の弾劾裁判は大統領の任期満了までに開かれる見通しはない。裁判開始はその退任後となるが、民主党があくまで有罪評決を求めるのはトランプ氏の再出馬を封じる狙いだろう。氏とその支持勢力の生命力はヒュドラ並みか
▲なにしろ従来の米国の理想や民主政治の原理をあざ笑う毒気を米社会に浸透させたトランプ政権だった。それを退治する側も米社会の分断の深化、固定化という中毒症状にのみ込まれぬように願いたい。
プロレスでの場外乱闘は、たぶんシナリオがあってそれを演じているようだが、6日に起きたトランプ支持者の議事堂乱入事件はトランプ氏の筋書きにあったのかなかったのか?ほんとヤマタノオロチか聞くところのヒュドラみたいだね。
2~3日前のテレビで、日本の歴史上の人物どうしの会話で民主主義が成熟しているのは英国か米国か?という問いに「米国だ」と回答したことに対して即座に「英国だ」と言い返したという。「なぜならば、英国の首相は一人も暗殺された者がいない」とのことだったんだって。あ~、子供の頃からのアメリカへの豊かな文明へのあこがれの夢は消え去ってしまったね。さて、今の子供達はどこの外国にあこがれを持っているんだろう?永世中立国スイスでもなさそうだし・・・(笑)。
上は、『ホーム・アローン2 ロスト・イン・ニューヨーク』の一場面。マコーレー・カルキンさん演じる主人公のケビンが、当時トランプ氏が所有していたプラザホテル内で、ロビーへの道順をトランプ氏に尋ねるシーンでそのトランプ大統領の出演シーン“改編”にマコーレー・カルキンさん(40歳)が賛同して論争になっているんだって(笑)。動画あり。~ Huff Post