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余禄「医者たちは病気が何か分からず… / 毎日新聞

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吉田病院に到着した陸上自衛隊の看護官ら=北海道旭川市で2020年12月9日午前8時ごろ(防衛省統合幕僚監部提供)

毎日新聞  2020年12月11日 東京朝刊

「医者たちは病気が何か分からず、自分たちがまず犠牲者になる危険にさらされた。患者たちは神殿につめかけて助けを求めたが、何の救いも得られなかった」。たとえばこれは古代アテナイの疫病の記録である

▲古来、悲惨な疫病の歴史的記録は、神を信じる者も信じぬ者も、善人も悪人も、貧者も富者も、老若貴賤(ろうにゃくきせん)の区別なく等しく命を奪い去られる衝撃を生々しく描いている。「人の掟(おきて)も神の掟もみな威信を失い、消えてしまう」のである

▲いわば神も仏もない絶望感は、人々の医学への信頼の厚い今日ならば「医療崩壊」の恐怖と似ていよう。そんな不吉な言葉がますます現実味を帯びてきたから心穏やかでない。各地でとまらぬコロナ感染拡大による医療体制の危機だ

▲北海道旭川市の病院での大規模クラスター(感染者集団)発生で、医療体制の逼迫(ひっぱく)が地域に連鎖的に広がっている。自衛隊の看護官らが支援に入ったが、コロナ以外の診療にも支障が生じ、医療従事者の疲労はつのるばかりだという

▲感染が広がる現在、このような医療崩壊の危機は全国どこの市町村でも起こりうる。また大都市圏では大阪府が自衛隊の支援を要請し、感染者が1日600人を超えた東京でも医療逼迫が始まったと専門家が危機感をあらわにした

▲旅行など人の移動促進に巨費をつぎ込みながら、いざ感染が全国で広がればすぐさま医療体制の逼迫や疲弊が露呈するのはどうしたことか。古い記録の伝える絶望を、今日によみがえらせてはならない。
  
下記のタイトルの記事も並んでいる。

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「ニコニコ生放送」って見たこともないのだが、安倍総理もよく使ってたね。若者向けのメッセージなのか?スマホの値下げ共々、「若者を掴めば選挙は勝てる!」と思っているのかどうか?せめて「コロナ分科会」の提言には耳を傾けて欲しいね。

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