NTTドコモの「らくらくスマートフォン ミー」。花の種類を識別する機能を搭載
かってはガラパゴス携帯なんて揶揄されてきた日本だが、3000万人もの顧客を掴んだら日本国内でも大きな商いになるよね。花の種類を識別に、「脈波センサー」で血管年齢やストレス度合いを測定、スマホの必要性を感じない層を取り込み!へへへ、魅力的だが、さてこの販売計画で果たして3000万人の何%くらいが、興味を示してくれるんだろうね。スマホや携帯電話を持っていない人を知っているが、彼らは現在を不便だとは全く感じていないんだよね(笑)。ん?高齢者向けのパソコン教室の方は流行っているようだが・・・!?
IT・テクノロジー知ってトクするモバイルライフ
「スマホなしシニア」3000万人を狙うドコモの秘策
石野純也 / ケータイジャーナリスト 2019年3月12日 毎日新聞経済プレミア
NTTドコモが富士通コネクテッドテクノロジーズ製(FCNT)の「らくらくスマートフォン ミー」を発売。3月6日からテレビCMも開始し販売を強化する。シニア向けの端末で、通常のモデルよりメニューのボタンが大きく、文字が押しやすい。
高機能なスマホと同様に人工知能(AI)機能も取り入れた。電話内容を解析して振り込め詐欺の疑いがあったときに警告を出したり、花にカメラを向けると、その花の種類を識別したりといった機能にAIを活用。専用のサポートセンターにつながるメニューも内蔵する。
シニア向けスマホは有望な市場
FCNTがシニア向けのスマートフォンを開発する理由の一つは、この市場が有望なためだ。同社の高田克美社長によると「60歳以上のシニアはスマホを持っていない方がまだ3000万人いる」という。携帯電話を持っている人の中での従来型携帯電話の使用比率は7割だ。ドコモの川口達哉マーケティング戦略担当部長も「団塊の世代はまだまだたくさんの方がフィーチャーフォン(従来型携帯電話)を使っている」と口をそろえる。
「脈波センサー」で血管年齢やストレス度合いを測定できる
ただ、スマホを買わない根本的な原因を解決しなければ、買い替えは進まない。川口氏によると、現状で満足していることや、端末代、料金が高くなること、用途が分からないことが、スマホの買い控えにつながっているという。
これに対し、ドコモではらくらくスマートフォンを割引プランの「ドコモウィズ」の対象にして料金を下げたほか、ドコモショップでスマホ教室を開き、使い方も指導してきた。スマホ教室には「延べ4万4000人にお越しいただいた」(高田氏)と、シニア世代にも好評を得ている。このような施策でスマホを使うハードルを下げようとしている。
「口コミ」で広げてもらいたい
ただ川口氏は「スマホ化を加速するには、これだけでは足りない」と言う。そもそもスマホの必要性を感じていない人には、いくら料金を下げたり、サポートを手厚くしたりしても効果は見込めない。そこでドコモは「口コミ」を広げるため、「60歳からのスマホプログラム」を用意した。
スマホの必要性を感じない層を取り込むため「口コミ」も活用
このプログラムに加入するとヘルスケアアプリを通じてもらえるdポイントが増えるほか、映画や宿泊、レジャー施設などで割引を受けられる「dエンジョイパス」(月額500円)が最大13カ月間無料になる。さらに、FCNTが提供するシニア向けの交流サイトを活用した特典も用意するという。
健康増進や趣味、交流サイトでの活動にスマホを活用してもらい、「シニアからシニアにスマホのよさを伝えてもらう」(川口氏)というのがドコモの狙いだ。らくらくスマートフォン ミーも、こうした活動を後押しする機能を充実させた。花の種類を識別する機能はその一つで、他にも健康管理機能として、血管年齢やストレスなどを測定できる「脈波センサー」を搭載。このデータに加え、歩数や歩く速度を一元管理できるアプリも内蔵した。
他社も狙うシニア市場
らくらくスマートフォンは、従来型携帯電話の「らくらくホン」と合わせ、累計3000万台以上(出荷ベース)が売れており、ブランドの浸透度もこの分野ではトップクラスだ。
女優の大竹しのぶさん、落語家の林家木久扇さんを起用したCMをスタート
だがこの分野は他社も狙っている。ソフトバンクは、サブブランドのワイモバイルが発売する「かんたんスマホ」を迷惑電話撃退機能に対応させた。格安スマホのトーンモバイルは、子どもとシニアに特化した端末やサービスを開発してシェアを伸ばす。シニア市場でのライバルはどんどん増えているので、ドコモやFCNTもうかうかとはしてはいられない。
<「知ってトクするモバイルライフ」は毎週火曜日に掲載します>
石野純也ケータイジャーナリスト
1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。
かってはガラパゴス携帯なんて揶揄されてきた日本だが、3000万人もの顧客を掴んだら日本国内でも大きな商いになるよね。花の種類を識別に、「脈波センサー」で血管年齢やストレス度合いを測定、スマホの必要性を感じない層を取り込み!へへへ、魅力的だが、さてこの販売計画で果たして3000万人の何%くらいが、興味を示してくれるんだろうね。スマホや携帯電話を持っていない人を知っているが、彼らは現在を不便だとは全く感じていないんだよね(笑)。ん?高齢者向けのパソコン教室の方は流行っているようだが・・・!?
IT・テクノロジー知ってトクするモバイルライフ
「スマホなしシニア」3000万人を狙うドコモの秘策
石野純也 / ケータイジャーナリスト 2019年3月12日 毎日新聞経済プレミア
NTTドコモが富士通コネクテッドテクノロジーズ製(FCNT)の「らくらくスマートフォン ミー」を発売。3月6日からテレビCMも開始し販売を強化する。シニア向けの端末で、通常のモデルよりメニューのボタンが大きく、文字が押しやすい。
高機能なスマホと同様に人工知能(AI)機能も取り入れた。電話内容を解析して振り込め詐欺の疑いがあったときに警告を出したり、花にカメラを向けると、その花の種類を識別したりといった機能にAIを活用。専用のサポートセンターにつながるメニューも内蔵する。
シニア向けスマホは有望な市場
FCNTがシニア向けのスマートフォンを開発する理由の一つは、この市場が有望なためだ。同社の高田克美社長によると「60歳以上のシニアはスマホを持っていない方がまだ3000万人いる」という。携帯電話を持っている人の中での従来型携帯電話の使用比率は7割だ。ドコモの川口達哉マーケティング戦略担当部長も「団塊の世代はまだまだたくさんの方がフィーチャーフォン(従来型携帯電話)を使っている」と口をそろえる。
「脈波センサー」で血管年齢やストレス度合いを測定できる
ただ、スマホを買わない根本的な原因を解決しなければ、買い替えは進まない。川口氏によると、現状で満足していることや、端末代、料金が高くなること、用途が分からないことが、スマホの買い控えにつながっているという。
これに対し、ドコモではらくらくスマートフォンを割引プランの「ドコモウィズ」の対象にして料金を下げたほか、ドコモショップでスマホ教室を開き、使い方も指導してきた。スマホ教室には「延べ4万4000人にお越しいただいた」(高田氏)と、シニア世代にも好評を得ている。このような施策でスマホを使うハードルを下げようとしている。
「口コミ」で広げてもらいたい
ただ川口氏は「スマホ化を加速するには、これだけでは足りない」と言う。そもそもスマホの必要性を感じていない人には、いくら料金を下げたり、サポートを手厚くしたりしても効果は見込めない。そこでドコモは「口コミ」を広げるため、「60歳からのスマホプログラム」を用意した。
スマホの必要性を感じない層を取り込むため「口コミ」も活用
このプログラムに加入するとヘルスケアアプリを通じてもらえるdポイントが増えるほか、映画や宿泊、レジャー施設などで割引を受けられる「dエンジョイパス」(月額500円)が最大13カ月間無料になる。さらに、FCNTが提供するシニア向けの交流サイトを活用した特典も用意するという。
健康増進や趣味、交流サイトでの活動にスマホを活用してもらい、「シニアからシニアにスマホのよさを伝えてもらう」(川口氏)というのがドコモの狙いだ。らくらくスマートフォン ミーも、こうした活動を後押しする機能を充実させた。花の種類を識別する機能はその一つで、他にも健康管理機能として、血管年齢やストレスなどを測定できる「脈波センサー」を搭載。このデータに加え、歩数や歩く速度を一元管理できるアプリも内蔵した。
他社も狙うシニア市場
らくらくスマートフォンは、従来型携帯電話の「らくらくホン」と合わせ、累計3000万台以上(出荷ベース)が売れており、ブランドの浸透度もこの分野ではトップクラスだ。
女優の大竹しのぶさん、落語家の林家木久扇さんを起用したCMをスタート
だがこの分野は他社も狙っている。ソフトバンクは、サブブランドのワイモバイルが発売する「かんたんスマホ」を迷惑電話撃退機能に対応させた。格安スマホのトーンモバイルは、子どもとシニアに特化した端末やサービスを開発してシェアを伸ばす。シニア市場でのライバルはどんどん増えているので、ドコモやFCNTもうかうかとはしてはいられない。
<「知ってトクするモバイルライフ」は毎週火曜日に掲載します>
石野純也ケータイジャーナリスト
1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。