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女の気持ち  びっくりや! 東大阪市・三嶋雅子(会社員・64歳) /  毎日新聞

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写真はHEALTHY FRIENDSHIPS | MY GREY NO MADSからお借りした  
    
 小父さんやかみさんの両親はもう居ないが、何だか人ごととは思えない。

 ひょっとしたら上の姉二人や私にも自分の姿を見せたくない、小父さんの4つ上の姉もこんな状態なのかも知れないね。現在の身内にも、もうひとり軽い認知症気味の人も居る。いや、長姉も近い将来こんな雰囲気になりそうな気になってきた。

 ゆくゆくは、家内や私だってこのような状態がやって来ないとも限らない。三嶋雅子さんのご投稿で映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように近未来を覗けたような気になり、しっかり、その日に向けて備えておきたいと思います。有難うございました。



毎日新聞 2018年4月21日 大阪朝刊
 90歳を迎えた母に会うため、2年前からお世話になっている施設を訪れた。片道2時間半近くを要するため、月1回ほどしか会えないが、母の第一声は毎回ほぼ同じである。

 「本当に(娘の)マコか」 「びっくりや! すごく変わった」

 どうやら母の記憶に残る私は小学校低学年の頃のようで、実に60年近くも昔である。
母によると、しつけの厳しい祖母や独り身の叔母が兄を溺愛し、邪険にされた私はいつもメソメソしていたという。

 その思い出の姿から、突然目の前に現れたたくましい私を見て、変化の大きさに驚がくするらしい。もちろん、近況などを語ってはみるが、やはり母の言葉は「あんたは変わった」に行き着く。

 母の記憶から消え去った私の人生は、順風満帆とは言い難く、母が認知症を患うことなく記憶がしっかりしていたならば、心配の種だったに違いない。考えてみれば、記憶がないということは、楽しい思い出もうせてしまうが、悲しい過去からは解放される。

 日常生活の中で全てを忘れることはできないが、心に残る深い傷や取れない。

 トゲも、心の持ち方で変わることがあるのでは。そんなことを母から教えられているようにも思う。

 しかし、とびっきり心配性だった母が、「心配することなんか何もない」と言い切る変化には、こっちこそ「びっくりや!」そのものである。



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