まるで小説かテレビドラマみたいなことが実際にあるんだね!小父さんも一応恋愛はしたけど、あの頃の感情はどこにいったんだろう?(笑)。小父さんもここに書かれている人と同じように「今も(妻が)いい女だと思って暮らしている」汗、汗。罪滅ぼしではないですよ(笑)。恋愛感情と夫婦愛は別ものだよね。
毎日新聞 2017年1月19日 大阪夕刊
「お母さん、なんで(こんなおじさんと)結婚したん」。昔、家族で食事をしている時に娘が妻に聞いた。返事は「ん~、弱気だったから」。失礼な。別にしつこくアプローチしたわけでもないのに。
昨年、知り合いから聞いた話はちょっと違う。奥さんとは大学時代に、バイト先で出会った。卒業後に本格的につきあうようになり、週数日は相手のアパートで過ごしたが、結婚は意識になかった。
ある日、彼女の部屋でゴミ箱の中に書き損じの手紙があるのを見つけた。「親の勧めで見合いをした。結婚するので、私を忘れて」。そんな内容だった。
「やめさせなくては」の一心で翌日、初めて彼女の実家に行った。しかし「あんた誰や」と相手にされず、彼女は見合い相手と一緒になる。そして2カ月後、彼女が家を飛び出し、2人は結婚した。
「ひどいことをしたんですわ」と話す。40年も前のことだ。相手の男性も別の人と結婚して、子供もできたと聞いた。夫婦って、何だろうか。知人は「今も(妻が)いい女だと思って暮らしていることが、罪滅ぼしですかね」と笑った。【香取泰行】