塩瀬総本家が販売しているハロウィーン用の和菓子
ここにもハロウィーンがあるのか!楽しいね。小父さんはもともと和菓子は好きなんだけど口に入る回数は減って行ってる。たぶん高価なものが多いんだろうね。
そう言えば、今の若者が和菓子屋に行列を作って買う姿なんて見ないよね。下の小説「和菓子のアン」の【読書感想文】のブログを見つけた。興味ある方はこちらにどうぞ 無題。めっひーさん
毎日新聞 2016年10月30日 東京朝刊
和菓子は企業や高齢者が贈答用に使う古典的なもの。そんなイメージはないだろうか。実は和菓子が復権しつつある。和生菓子の小売金額は3年連続で増加。コンビニエンスストアで手軽に購入できるようになったことが大きいが、老舗の和菓子店が伝統を守りつつ、さらに次世代につなげようとする新しい動きが出ていることも追い風になっている。
「和菓子の自由な楽しさをもっと現代にひろげたい」。10月中旬、三越日本橋本店(東京都中央区)に全国から老舗和菓子10店が集まった。「本和菓衆(ほんわかしゅう)」という会を作り、互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、新しい和菓子を作っている。参加した店のほとんどが創業100年を超えているが、現状に危機感を持つ30~40代の若手店主らが中心。先代から代替わりしたあと、伝統を受け継ぐだけでなく、今の暮らしにふさわしい和菓子作りを目指している。
●人気小説とコラボ
イベントは今年で4回目。参加店は若者を中心に50万部以上売れている人気小説「和菓子のアン」(坂木司、光文社)とコラボしたオリジナル和菓子を制作した。
三越日本橋本店の本和菓衆で期間限定で出された小説「和菓子のアン」とのコラボ作品
和菓子を作る様子もモニターで見られ、全国から来た店主が客に直接菓子をアピールするなど、工夫を凝らしている。
もともと、三越日本橋本店で伝統的に開かれている全国銘菓展後の懇親会で、若手が集まって和菓子を活性化しようと盛り上がったのがきっかけ。三越は「洋菓子に比べると和菓子のお客様は年齢が高いというイメージがあったが、『和菓子のアン』を読んだ高校生が買い物に来るなど、客層は幅広い。顔が見えるので個人個人の店主にもファンがつく」と評価する。
発起人の田中屋せんべい総本家(岐阜県大垣市)の田中裕介社長(42)は「親世代は売れるお菓子を大量生産し、ルーティンで作っているだけでつまらなくした。自分たちは和菓子をおもしろくしたかった。自分たちが楽しく作れば、いろいろなお客様がついてくる」と意気込む。
田中屋は1859年に創業し、当時から続くみそせんべいが看板だが、「本和菓衆」では、フランス産の栗ペーストを練り込み、ローストカカオをのせて焼き上げた「栗とカカオのおせんべい」を売り出した。田中さんは「和菓子がおもしろい、和菓子作りが格好良いと伝わり、和菓子職人になりたい若い人が出てくれば、これほどうれしいことはない」と語る。
工夫は地元に戻っても続けられる。松江市の創業142年の和菓子店、彩雲堂は、ハロウィーンに合わせた生菓子を10月に地元で限定発売した。山口周平専務(41)は「日本人はお祭りが好き。世の中の動きにいち早くアンテナを張り、老舗だけどおもしろいと思ってもらえれば」と狙いを語る。
●370年ぶりに新商品
また、三重県亀山市の深川屋では江戸時代の創業以来「関の戸」という1種類の餅菓子しか作っていなかった。当主が襲名するときは、「味を変えるべからず」という文書に血判を押しているほど。しかし、こうした動きに刺激を受け、14代目当主の服部吉右衛門亜樹さん(51)は、一昨年、370年ぶりとなる新商品「お茶の香(か) 関の戸」を出した。三重県や農協と提携して、地元の伊勢茶を配合する。店では反対意見もでたが、確実に客層は新しくなったという。
新しい和菓子は他の店にも広がりつつある。創業から667年続く塩瀬総本家(東京都中央区)は、2年ほど前から人気キャラクターをあしらった可愛いまんじゅうを販売。和菓子になじみがなかった人たちを取り込み、人気商品となった。取締役会長の川島英子さんは「昔ながらの作り方や材料を守りつつ、時代に合った新しいものを作っています」と話した。
東京都江東区で200年以上くず餅を作っている船橋屋は、くず餅が発酵食品であることに注目。植物性の乳酸菌からなるサプリメントを開発中だ。真空パックにすれば、賞味期間も延びる。芥川龍之介らの文人に愛された味が、海外でも楽しめるようになるかもしれない。青木優海・経営戦略企画室長代理は「和菓子は低脂質で、健康志向が高まる中、注目されている。こういう商品を入り口に興味や関心をもってもらえれば」と語る。
●伝統忘れぬ職人魂
ただ、新しい和菓子といえども、伝統を忘れないことも重要だ。服部さんは「和菓子とは日本の四季や風景を表した日本茶を引き立てる脇役で洋菓子とは違う。その本分を忘れないようにしつつ、魅力を引き立てるようにしたい」と気を引き締めていた。【柴沼均、坂根真理】
ここにもハロウィーンがあるのか!楽しいね。小父さんはもともと和菓子は好きなんだけど口に入る回数は減って行ってる。たぶん高価なものが多いんだろうね。
そう言えば、今の若者が和菓子屋に行列を作って買う姿なんて見ないよね。下の小説「和菓子のアン」の【読書感想文】のブログを見つけた。興味ある方はこちらにどうぞ 無題。めっひーさん
毎日新聞 2016年10月30日 東京朝刊
和菓子は企業や高齢者が贈答用に使う古典的なもの。そんなイメージはないだろうか。実は和菓子が復権しつつある。和生菓子の小売金額は3年連続で増加。コンビニエンスストアで手軽に購入できるようになったことが大きいが、老舗の和菓子店が伝統を守りつつ、さらに次世代につなげようとする新しい動きが出ていることも追い風になっている。
「和菓子の自由な楽しさをもっと現代にひろげたい」。10月中旬、三越日本橋本店(東京都中央区)に全国から老舗和菓子10店が集まった。「本和菓衆(ほんわかしゅう)」という会を作り、互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、新しい和菓子を作っている。参加した店のほとんどが創業100年を超えているが、現状に危機感を持つ30~40代の若手店主らが中心。先代から代替わりしたあと、伝統を受け継ぐだけでなく、今の暮らしにふさわしい和菓子作りを目指している。
●人気小説とコラボ
イベントは今年で4回目。参加店は若者を中心に50万部以上売れている人気小説「和菓子のアン」(坂木司、光文社)とコラボしたオリジナル和菓子を制作した。
三越日本橋本店の本和菓衆で期間限定で出された小説「和菓子のアン」とのコラボ作品
和菓子を作る様子もモニターで見られ、全国から来た店主が客に直接菓子をアピールするなど、工夫を凝らしている。
もともと、三越日本橋本店で伝統的に開かれている全国銘菓展後の懇親会で、若手が集まって和菓子を活性化しようと盛り上がったのがきっかけ。三越は「洋菓子に比べると和菓子のお客様は年齢が高いというイメージがあったが、『和菓子のアン』を読んだ高校生が買い物に来るなど、客層は幅広い。顔が見えるので個人個人の店主にもファンがつく」と評価する。
発起人の田中屋せんべい総本家(岐阜県大垣市)の田中裕介社長(42)は「親世代は売れるお菓子を大量生産し、ルーティンで作っているだけでつまらなくした。自分たちは和菓子をおもしろくしたかった。自分たちが楽しく作れば、いろいろなお客様がついてくる」と意気込む。
田中屋は1859年に創業し、当時から続くみそせんべいが看板だが、「本和菓衆」では、フランス産の栗ペーストを練り込み、ローストカカオをのせて焼き上げた「栗とカカオのおせんべい」を売り出した。田中さんは「和菓子がおもしろい、和菓子作りが格好良いと伝わり、和菓子職人になりたい若い人が出てくれば、これほどうれしいことはない」と語る。
工夫は地元に戻っても続けられる。松江市の創業142年の和菓子店、彩雲堂は、ハロウィーンに合わせた生菓子を10月に地元で限定発売した。山口周平専務(41)は「日本人はお祭りが好き。世の中の動きにいち早くアンテナを張り、老舗だけどおもしろいと思ってもらえれば」と狙いを語る。
●370年ぶりに新商品
また、三重県亀山市の深川屋では江戸時代の創業以来「関の戸」という1種類の餅菓子しか作っていなかった。当主が襲名するときは、「味を変えるべからず」という文書に血判を押しているほど。しかし、こうした動きに刺激を受け、14代目当主の服部吉右衛門亜樹さん(51)は、一昨年、370年ぶりとなる新商品「お茶の香(か) 関の戸」を出した。三重県や農協と提携して、地元の伊勢茶を配合する。店では反対意見もでたが、確実に客層は新しくなったという。
新しい和菓子は他の店にも広がりつつある。創業から667年続く塩瀬総本家(東京都中央区)は、2年ほど前から人気キャラクターをあしらった可愛いまんじゅうを販売。和菓子になじみがなかった人たちを取り込み、人気商品となった。取締役会長の川島英子さんは「昔ながらの作り方や材料を守りつつ、時代に合った新しいものを作っています」と話した。
東京都江東区で200年以上くず餅を作っている船橋屋は、くず餅が発酵食品であることに注目。植物性の乳酸菌からなるサプリメントを開発中だ。真空パックにすれば、賞味期間も延びる。芥川龍之介らの文人に愛された味が、海外でも楽しめるようになるかもしれない。青木優海・経営戦略企画室長代理は「和菓子は低脂質で、健康志向が高まる中、注目されている。こういう商品を入り口に興味や関心をもってもらえれば」と語る。
●伝統忘れぬ職人魂
ただ、新しい和菓子といえども、伝統を忘れないことも重要だ。服部さんは「和菓子とは日本の四季や風景を表した日本茶を引き立てる脇役で洋菓子とは違う。その本分を忘れないようにしつつ、魅力を引き立てるようにしたい」と気を引き締めていた。【柴沼均、坂根真理】