笑い話みたいな本当のお話。文明って人の希望に関係なく発展していくんだね。ウォシュレットは欧米にはないって聞くね。日本にだってほんのこの間までなかったのに、今では小父さんも設置されていないと不便を感じるようになっている。
電車だって時間通りに来ないのが当たり前ならなんともなくなるんだろうね。そう言えば東南アジアの旅番組で1~2時間列車の発車が遅れてもみんな平気な顔をしていたが、女優の鶴田真由さんのいらいらは伝わって来た。
ウォシュレットを体験する世界のオリンピック選手はきっと驚くだろうね。オリンピック終了後には、TOTOやINAXのシャワートイレは全世界に広まったりして・・・。それはないか!(笑)
ブログ(ハフポストの言論空間を作るブロガーより、新しい視点とリアルタイムの分析をお届けします )ハフィントンポスト 投稿日: 2015年12月16日 12時33分 JST
2006年――。長女3歳、次女2歳の秋、私は渡英後初となる里帰り帰国を果たしました。それはイコール、夫と娘達の初来日。特に夫にとっての「日本」は驚きの連続だったらしく、毎日新たな発見を私に報告してくれました。
「駅やバス停で皆が綺麗に整列してイタ!」
「電車が3分おきに出テル! しかも時間通りにクル!」
「店員がずっと笑顔でトテモ丁寧!」
「ソシテ!!」
夫は目を輝かせて言いました。
夫の興奮ポイントがあまりに斬新過ぎて愉快でしたが、何にせよ、彼のお陰で「日本のおもてなし文化」の素晴らしさを改めて痛感したものです。同時にスコットランドの適当さ加減・横暴ぶりを思い出した私は、ついモヤモヤとした感情を抑えられなくなりました。
「そうだな。スコットランドの電車は遅れて当たり前な上、定位置で停車しないから、乗客はホームに横一列となって扉を狙っているもんな。そして、スーパーの店員と言えば偉そうな上、仕事よりもおしゃべりに夢中ときたもんだ。あれで働いていますと言われてもこっちは納得がいかないよ」
日頃の鬱憤がつい次から次へと口を衝いて出てくる私。しかしそれを聞き、不愉快になったのであろう夫が猛反撃に出てきました。
「ハァ? 日本だっていろいろと悪い所がアリマス! アノお酒の自動販売機は何デスか!? 子供も簡単にアルコールを購入出来ちゃいマス!」
それを言われると、ぐうの音も出せません。黙る私に勝利を確信した夫は、得意顔で続けました。
「それにジュースの自動販売機が街中に溢れかえってイル! アレでは強盗に持って行ってくれと言っているようなモノだ!」
私「いや、そこまで日本の治安は悪くない」
「そしてコレ! タバコのフィルターに色が付いていナイ! コレではどちらが吸い口なのか分からナイ!」
私「バカなのか?」
「そして何よりもワタシが一番懸念を示すのは、あの便座デス! 水場で電気を使うなんて、日本人はクレイジーダ!!」
「日本のテクノロジー、ナメんなよ」と叫びたい衝動に駆られながら、エンジニアである夫言うところの「漏電の危険性」について、何故かその後、懇々と説教された私。「いや、私にウォシュレットを廃止に追い込む権限などないのですが...」と訴える我が心の声は、夫には届きませんでした。
その後も、居酒屋で自動的に蓋が開き、勝手に水が流れるトイレに対し「意味が分からナイ」と散々文句を垂れていた夫ですが、スコットランドに戻って数日後、夫が私に報告してきました。
「同僚にウォシュレットを使った事を言ったら、スゴク羨ましがられたヨ☆」
「こっちでもウォシュレット売ってるらしいヨ☆ ネットで探してあげるヨ☆」
そう言って、夫がウォシュレットを検索し始め早10年――。未だ我が家にウォシュレットは設置されておりません。 ~続く。
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