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女の気持ち:一人息子の彼女 東大阪市・堀内貴美子(主婦・59歳) / 毎日新聞

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写真は 話題のアレからお借りした         
 堀内貴美子さん、誰もが通る登竜門(?)ですね。家も一人息子で もう尻に敷かれているようです(笑)。私も家内も双方の親に初めて会った時がガチガチに緊張していましたね。

 ご主人はニコニコ笑って応対され、高いびきでお休みになるっていいですね。いや私も、息子から突然彼女を連れて来るという電話をもらった時もおったまげたものでしたが、すぐにやってきました。あれからもう7年も経つのかと思うと笑い話のような気もします。堀内さん素敵なお話をありがとうございました。私は現在68歳になります。 


  


女の気持ち:一人息子の彼女 東大阪市・堀内貴美子(主婦・59歳)

毎日新聞 2015年11月10日 大阪朝刊

 10月、32歳の一人息子から突然、「紹介したい彼女がいる」と言われ、このまま独身を貫くのかと思っていた私は内心ほっとした。彼女を連れて来る当日、夫と家の掃除を済ませ、張り切って料理を作り、今か今かと2人を待っていた。

 「初めまして、○○です」と丁寧にあいさつした可愛い彼女の輝くような瞳に、私は久々に緊張した。だが、夫は普段と変わらず、ニコニコ応対していた。2人が帰った後、息子から電話があり、「お母さん優しそうだね、と彼女が言ってたよ」と言ってくれたのが妙に心に残った。夫は傍らで笑っていたが、私は素直に、若い女性からの褒め言葉が同性としてうれしく感じた。夫から諭された、「緊張していたのはお前ではなく、観察される彼女の方じゃないかな」との言葉も、すっかり忘れていた昔を思い出し、「そうだったわね」と2人で苦笑した。

 その晩、布団の中でふと思った。大切に育てた息子は、やがて結婚すれば、彼女の尻に敷かれるのだろうかと。私も若い頃はおとなしく、可愛げがあったはずだが、自分でも気づかぬ間に立派な“かかあでんか”になったがごとく。

 改めて、息子は結婚すればもう私から離れていくのだ、夫と仲良く老後を過ごさなければならないと思った夜、夫は傍らで寝息を立てていた。

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