我々が今分かっている人類の歴史ですら、限界があることの証明だね。
左の絵、ゴーギャンの≪我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか≫というメッセージは名言だ。
憂楽帳:巨石の磁力
毎日新聞 2015年09月19日 東京夕刊
ごつごつとした灰色の巨石が、芝生と青空の間に静かにたたずんでいる。英南部の古代遺跡ストーンヘンジは、見る者の心を4500年前の建造当時に連れて行く、不思議な磁力を感じる場所である。
「この石はずっとここにあって、人間の営みを見つめてきたのです」。英ブラッドフォード大のビンス・ガフニー教授(57)も、巨石に魅入られた一人だ。教授率いる調査団は2010年以降、地中を探るレーダーでストーンヘンジ周辺の探査を続けてきた。その結果、北東3キロに、本家の5倍もの規模を持つ同時代の環状遺跡が埋もれていることを突き止めた。100本以上の巨石が並ぶ「スーパーヘンジ」の発見に、英国の考古学会は沸き立った。
「ストーンヘンジは孤独な遺跡ではなかった。想像をはるかに上回る規模で、我々の先祖は神に祈りをささげていたのです」。力を込めて語るガフニー教授の表情は、考古学少年そのままだ。最新技術と情熱が、先史の遺跡の新たな姿を浮かび上がらせている。【坂井隆之】
「第2のストーンヘンジ」が発見される! 地下に眠る巨石群の謎=イギリス~tocana.jp