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女の気持ち:王者の風格 大阪府八尾市・小森ちあき(元幼稚園職員・49歳)

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写真はブログあすみんの楽しく節約~使える情報~からお借りした。         

 なるほど、家のかみさんも三つくらいのスーパーの広告を見比べて、曜日ごとの安売りや、店頭に並んでいる安売り価格とバーコードの読み取り価格の間違いなどをするどく見抜いて節約しているようですが、夕刻の「半額シール」が一番の目玉になるんですね。

 はっはっは無言の威圧をかける大阪のおばちゃんも居るんですか!いやいや、世知辛い、今の世の中そのくらいの生きていくすべがないと、美味しいものも食べられないのかも知れませんね。

 確かに強心臓のおばちゃんを、他のことでも知っています。息子の嫁の代くらいまでは、そう心配しませんが、さて孫娘もそんな世の中を渡って行けるだろうか?今の内に競争心も付させておかなければ・・・(笑)。少し賢くなりました。私は明石市在住です。小森ちあきさん、どうも有難うございました。 

  


女の気持ち:王者の風格 大阪府八尾市・小森ちあき(元幼稚園職員・49歳)
毎日新聞 2015年09月13日 東京朝刊

 一人暮らしの私は頻繁に買い物に出向く。その際のキーワードは「ポイント」「スタンプ」「半額シール」だ。近隣のスーパーでは雨の日に「雨降りスタンプ」というものを押してくれ、10ポイントずついただける。200円で1ポイントなのだから2000円分の買い物をしたことになる。そしてたまったポイントは1ポイント1円として使えるため、これに目をつけないわけにはいかない。

 しかし最大のキーワードはやはり夕刻の「半額シール」だ。先日も「あと5分くらいで貼りに来るよね」と、総菜や鮮魚売り場の周辺をうろついていると、あるご婦人が、そんなことお構いなしにすしや刺し身をどんどんかごに入れてゆく。残念ながらお目当てだったイカの刺し身を奪われてしまったが、相手は正々堂々正価で購入するのだから文句は言えない。まだ第2希望のヒラメの刺し身が残っていたため辛抱強く待っていると、いよいよ従業員が半額シールを貼り始めた。

 すると、出陣した私の目の前に先ほどのご婦人が立ちはだかり、かごを差し出して従業員に無言の威圧をかけ、何と半額シールを貼ってもらっているではないか。レジでは、「たまたま半額になったけど、今日中に食べれば大丈夫よね」などと白々しいことを言っている。「関西のおばちゃん」をけん引するリーダーの資格十分。満足そうに荷物を自転車のかごに入れ、さっそうと走り去るご婦人の後ろ姿に王者の風格を感じた。

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