監督、脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演者:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルディ、アニェーゼ・ナーノ
音楽
エンニオ・モリコーネ、アンドレア・モリコーネ
あらすじ
ローマ在住の映画監督サルヴァトーレは、故郷の母からアルフレードが死んだという電話を受け取る。サルヴァトーレはベッドで寝ながら昔のことを思い出す。
第二次世界大戦中「トト」と呼ばれていた幼いサルヴァトーレ少年の父は戦争に取られ、彼はシチリア島の僻地の村で、母と妹と暮らしている。当時、村のたった一つの娯楽施設は、村の中心の広場にある教会を兼用した小さな映画館だった。
教会兼用のその映画館は、外界から隔絶した当時の村の住人たちには、唯一の世界への窓だった。週末になり、映画館で古い映写機が鳴り出すと、アメリカ映画に出てくる信じがたい豊かさや、保守的な村ではありえないロマンティックな男女関係など、目を丸くして見ている村人たちの前に、外の世界が写しだされた。新作の輸入映画のかかる夜には、村人たちはみな映画館に集まり、スクリーンに声援を送り、また教会の謹厳な司祭が削除させたラブシーンの箇所では、揃ってブーイングを鳴らすのだった。
映画に魅了されたトトは何度も映写室に入り込んで、そのたび映写技師のアルフレードにつまみ出されていた。ある事件をきっかけに2人は親しくなり、アルフレードはトトに映写機の操作を教えるようになった。ある日映画館が火事になり、フィルムを救い出そうとしたアルフレードは、火傷で視力を失った。やがて父親の戦死が伝えられ、トトは新しく建て直された映画館「新パラダイス座(Nuovo Cinema Paradiso)」で子供ながら映写技師として働き、家計を支えるようになった。 (ウィキペディア)
映画「ニュー・シネマ・パラダイス完全オリジナル版」日本版劇場予告
2日前に監督のジュゼッペ・トルナトーレ氏も出てくる衛星映画劇場支配人の渡辺俊雄氏の語りで1時間ものの予告編?を観たので、そのまますーっと昨晩の23時15分から125分間この映画に吸い込まれて行った。
映画館内での喫煙や立ち見に屋外上映などなど小父さんの子供の頃へ誘ってくれそうな雰囲気。貧しくて、娯楽のないイタリアでの映像に独特の匂いを感じた。
どことなく宮沢りえと加瀬亮が演じた『オリヲン座からの招待状』(2007年)も思い出した。昔の映画館ってどこもこんな感じだったんだろうね。
1989年のカンヌ国際映画祭審査員特別賞、アカデミー外国語映画賞も受賞していて、日本でも東京・銀座4丁目、和光裏にある200数席ほどのシネスイッチ銀座において、40週におよぶ連続上映をして、この劇場において、動員数約27万人、売上げ3億6900万円という驚くべき興行成績を収めたとか。